情報化を通して地域を活性化したい |
地域活性化のための情報懇談会 JKKL(ジャッカル)は、1990年に米子市がニューメディアコミュニティ構想地域に指定されたのを機に、その研究会として発足しました。私たちは、中海周辺(鳥取県西部)が一つの経済・文化圏として発展し、自然環境を生かしながら若者と高齢者が共に生きがいを感じて生活できる地域をめざして、「情報化を通して地域を活性化させる」というテーマを掲げ、鳥取県内の情報関連企業を中心とした約30名(2009年1月現在)の会員(会長高島主男 株式会社日本マイクロシステム)で構成・運営しています。

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セミナーと先進地視察で学んだ経験を活かし地域に貢献したい |
JKKLでは、年3回のセミナー開催と年1回の先進地視察を行っており、セミナーでは情報関連に限らず郷土の文化についても学び、先進地視察では国内はもとより韓国や中国などに出向き先進国の視察を重ねてきました。これらの経験を活かして地域貢献に直接に結びつくような取り組みはできないものかと会議を重ねていたところ、セミナーの特別講師としてお招きした山陰歴史館の元館長 杉本良巳先生が生涯を通して収集された数千点にも及ぶ地元の歴史写真に会員皆が深く感銘し、これをアーカイブして地域を誇りと思えるような活動として、具体的な事業に着手することとなりました。

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GPSケータイで現地から楽しむ 米子の歴史写真ライブラリーの開発 |
米子市とその周辺地域を対象とした、町並み・暮らしぶりの変遷を写真によって感じ取ることのできるデジタル写真ライブラリー(収蔵数約400点)をつくり、ケータイ電話を利用して、現地に関連する歴史写真を検索・閲覧できるシステムを開発しました。当システムは現地の位置情報をケータイ電話内臓のGPS機能を利用してサーバーへ送信し、サーバー内に収容した最寄りの歴史写真を自動選別して表示するものです。

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実際にシステムを使いながら、米子の街を歩いてみる |
当システムでは、米子の街を知らない方でも楽しめるようにオススメの散策コースを案内できるようにも工夫しました。JKKLが主催となって参加者を募り、このコースを実際に歩いてみようというイベントを開催しました。当日は地元の歴史に興味のある方や行政関係の方に参加いただき、杉本良巳先生にご同行願って説明を聞きながら、それぞれのケータイ電話から当システムにアクセスして歴史写真を見ながら米子の街中を散策しました。このシステムを一人でも多くの方が利用して地元の歴史に興味が芽生え、地域の活性化に役立てばと考えています。

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JKKLの今後の方向性と取り組み |
100年に一度の大不況とも言われる時代をどのように乗り越えるのか。その答えは、皆が知恵を出し合って新しい価値観「誇り」「持続性」「幸せ感」「連携」などを尺度として社会起業化して磨き上げていくことだと考えています。そのためにJKKLでは、より地域に密着したコミュニティーを形成しつつそれぞれの持てる力を再構築した提案型の取り組みに果敢に挑戦したいと考えています。鳥取県は人口も少なく小さな県ですが、だからこそ今以上に結束力を高めれば100年に一度の大きなチャンスともなりえると信じながら。

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